鉄不足にはファスティングで鉄の吸収が高まる
女性の悩みで良く耳にするのが『貧血』があります。
血液検査で鉄欠乏と診断されると、鉄分(=今回の記事では便宜上ヘム鉄、非ヘム鉄を鉄分とまとめます)が処方されるのが一般的ですが、鉄分は酸化力の高いミネラルであり、活性酸素による酸化ストレスを受けます。
しかし、鉄不足による貧血を改善させるには致し方無いと諦めている方も多いと思います。
それなのに、鉄分は吸収率が悪く、なかなか血清鉄の数値の改善ができず貧血から抜け出す事ができません。
ではどうすれば良いのか?
もし、鉄不足による貧血がファスティング(断食)を行う事で改善されると聞くと信じられますか?
『食べないのに、貧血が改善される~?ウソでしょ!!』
『反対にフラフラ貧血になって倒れるのでは?!』
男性3名、女性2名、6日間のファスティング前と後で血液検査を行った実験データで血清鉄、フェリチンともに優位に上昇している結果が出ました。
『ファスティングした方が貧血が改善される』
にわかに信じがたいですが、なぜファスティングによって貧血、鉄欠乏が改善されるのか、腸内環境改善の視点から考察します。
腸での栄養吸収の基本
基本的に栄養は小腸で消化・吸収を行います。
大腸で吸収できる栄養はとても少ないでのですが
『カルシウム』
『マグネシウム』
『鉄』
は大腸から吸収する事ができます。
ミネラルはたんぱく質やビタミンに比べ、とても吸収が難しい栄養素でありながら、体内では各種酵素の働き、抗酸化酵素の働きや細胞の働きに大きく関与し、無くてはならない重要な栄養素です。
体内のミネラルが欠乏すると生命活動において様々な不調を招きます。
女性の多くが悩んでいる『貧血』も鉄欠乏によるものも原因の一つです。
『貧血といえば、鉄分を補う』
これは常識のように言われ、鉄分を補えば改善されると思いがちですが、鉄分は吸収率が悪く、サプリで飲んでも中々吸収されず、便が黒くなり、気分が悪くなる方が多くいます。
鉄分サプリは吸収が悪いので、吸収が容易なヘム鉄を選ぶ方も多いですが、ヘム鉄は吸収が容易な分、過剰になる危険性を持っているので的確な判断が大切です。
ミネラルは過剰になると細胞を乱し、欠乏時よりも大きな不調を招きます。
こちらはビタミン、ミネラル、アミノ酸の有名な相関図で、
黄色の相関は、お互いが存在しないと吸収できない関係
赤色の相関は、お互いが存在しないと働けない関係
このようにビタミン、ミネラルは他の栄養素とのバランスが重要であり全体を食事から摂る事が大切です。
そして栄養吸収において、腸内環境を整え消化吸収力を上げる事はとても大切といえます。
腸内環境を整え吸収率を上げるとは?
では、『腸内環境を整え吸収力を高める』
とはどういう事なのか、
『鉄』
について考えてみます。
鉄、ミネラル、ビタミン、たんぱく質、糖質、脂質など、ほとんどの栄養素は小腸で消化吸収されます。
前途のとおり、大腸では吸収可能なミネラルが少ないのですが
『カルシウム』
『マグネシウム』
『鉄』
は吸収できるチャンネル(仕組み)があります。
つまり小腸で吸収できなかった栄養素を大腸で取りこぼさないように吸収力を高める事でミネラル欠乏を防ぐ事ができます。
それではその方法とは?
腸~大切な栄養素『短鎖脂肪酸』
大腸での栄養吸収を高めるには、大腸に棲み着く腸内細菌を増やし
『短鎖脂肪酸』
を増やす事が重要となります。
短鎖脂肪酸は代表的なものに
- 『酢酸』ー肝臓、筋肉のエネルギー、大腸の保護
- 『プロピオン酸』ー肝臓、筋肉のエネルギー、肝臓がん細胞にある短鎖脂肪酸受容体に作用して増殖を防ぐ
- 『酪酸』ー大腸上皮のエネルギー、大腸がん抑制、GLP-1(インクレチン)の分泌促進しインスリンの働きをサポートする、制御性T細胞を増やす、粘膜物質のムチンの分泌を促進し粘膜保護。
があります。
ケトン体も短鎖脂肪酸に分類されます。
ビフィズス菌、酪酸菌はじめ、大腸の腸内細菌が増殖すると、短鎖脂肪酸の量が増えます。
短鎖脂肪酸が増える事で大腸で酸性の環境を作り、小腸で消化されずに大腸に送られてきた鉄、マグネシウム、カルシウムをイオン化(水溶性)する事で吸収が高まります。
それでは短鎖脂肪酸を増やすのにはどうすれば良いのか?
特に重要なのが食物繊維です。
人から分泌される消化酵素では基本的に食物繊維を消化する事ができませんが小腸、大腸に棲み着く腸内細菌は消化する事ができます。
つまり、食物繊維が消化に悪い理由は、実は腸内細菌のエサとして届ける必要があるからなのかも知れませんね。
大腸の環境が良いと小腸で消化吸収が追いつかなかったミネラルを大腸でイオン化する事で吸収しやすいカタチに変化させて体内に取り込む事ができます。
つまり、便秘、下痢、肉食たんぱく質過多と腸内環境が悪い状態では短鎖脂肪酸を作り出す大腸菌の働きが悪く、消化吸収がしっかりと行えません。
鉄をサプリでいくら補っても、そもそも腸内環境が悪いと消化吸収もできず、もしかしたら、鉄分サプリが大腸菌に酸化ストレスを与える事でさらに吸収が悪くなる事も考えられます。
ファスティングを行い腸内環境を整えるという事は、一見栄養不足になる感じはしますが、結果として栄養の消化吸収が良くなりミネラル欠乏を改善させる事になります。
まとめ
田中式ファスティングでは、乳酸菌活性力の高い専用ドリンクを使ってファスティングを行う事でドリンクに含まれる乳酸菌が腸内細菌のエサとなり、腸内細菌が活性化する事で、消化されなかった鉄、マグネシウム、カルシウムをイオン化し、大腸からの吸収を高め鉄欠乏による貧血、その他ミネラル欠乏を改善させる事が可能になります。
『断食』という、一見栄養不足になりそうな行為が、低下した腸の働きを高め、腸内フローラを整え、食べた物からの栄養を消化吸収しやすくする事で体の調子を整える事ができます。
そういった意味でもファスティング後は、食物繊維、発酵食品、梅干し、酢の物を意識して食べる事で大腸の菌達を活性化する事ができます。
鉄を補うには煮干しなどの小魚を内臓ごと食べる事で動物性の吸収が良い鉄を補う事ができます。
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断食メガネ 田中裕規 拝
(プロフェッショナル・ファスティングマイスター:1級断食指導士/酵素栄養学協会・認定酵素栄養学指導士)
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