2017年08月18日　ダイエット

『筋肉を増やすと基礎代謝も増えて痩せやすくなる』という勘違い

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夏前になると流行するフレーズ
『筋肉量を増やすと基礎代謝が上がって痩せやすくなる。』
ですが、本当に痩せやすくなるでしょうか？

この言葉には勘違させる部分がいくつかありますので、それを簡単に説明します。

筋肉を増やすと食事も増やさなければならない

細かな事を抜きにして大雑把にいうと、確かに筋肉を増やす事で基礎代謝は上がります。

そして基礎代謝が上がった分、摂取エネルギー(食事)が増えても脂肪は付きにくくなります。

そういう意味では太りにくくなると言えます。

ところが筋肉が増えるとエネルギー消費量も増えるのでその分お腹も空きやすくなるということを忘れてはなりません。

増えた筋肉を維持するには、維持できる量のエネルギー(食事)を摂取しなければなりませんし、筋肉は使い続けないと衰えて行きます。

せっかく筋肉を増やしたのにダイエットと思って食事量を減らすと体はエネルギー不足になり、糖新生という働きによって筋肉を分解し不足エネルギーを補うことで、結果筋肉が減っていきます。

筋肉が減ると基礎代謝も落ちるので、頑張って筋肉を増やしても食事を減らして筋トレを止めると筋肉は減り代謝も落ちます。

スポーツ選手が現役を引退して太っていくのは、活動量が減り筋肉が衰えているのに現役当時と同じ食事量を食べることでカロリーオーバーとなり脂肪が蓄積されていくからです。

私達も筋肉を増やすと自然と食事量が増えます。
ところが筋トレをやめて同じ食事量だと脂肪は増えるので筋肉が減った分、食事も減らさなければなりません。

食事を減らしたく無い場合は、しっかりトレーニングを継続することが大切となります。

つまり、『筋肉を増やせば基礎代謝が上がって痩せやすくなる』という言葉は幻想であり、筋肉が増えた分、維持する為には食事量の調整と継続的な筋トレが大切であり、痩せるためには運動を継続することが大切となります。

これで勘違い部分を分かっていただけたでしょうか。

決してダイエットに筋トレが無意味ですよと言っているわけではありません。

筋トレをしっかり行い筋肉を増やして行けば基礎代謝も上がり、扱う重量も増える分、消費エネルギーが増えるので食べた分の消費量は上がります。

つまり、筋肉を増やす以前に比べ、食事量が増えても消費エネルギーが増え『太りにくい』体になっていきます。
(もちろん食べ過ぎると脂肪は増えるので、食事量のコントロールは必要です。)

何より、引き締まった筋肉を手に入れる事でスタイルが美しくなります。

本当の意味で痩せたい場合は、筋トレで筋肉増えたから「後は大丈夫」と筋トレをやめるのでは無く、しっかり食べて、しっかりトレーニングを行い続けることで無駄な脂肪を落とし、グッ!!と引き締まった美しいプロポーションを維持することが大切となります。

補足

少し専門的になりますが、ミトコンドリア内でのATP(エネルギー)合成時には脂肪をβ酸化させてアセチルCoAを作る必要があります。

筋肉を増やして筋トレ・運動を行えば、その分脂肪燃焼量も増えるので、脂肪を落としやすくなります。

但しこれには条件があり、脂肪をしっかりβ酸化させる事ができる体、ミトコンドリアに脂肪酸をしっかり運搬できる状態であるということが大切です。

代謝とは主にミトコンドリアの働き、甲状腺ホルモンの働きが関わっており、無理なダイエットを行い、ストレスによって副腎疲労、コルチゾール低下、交感神経優位などによってミトコンドリア機能の低下、甲状腺ホルモンの低下、交感神経優位(アドレナリン)によって筋肉が蝕まれていきますので、過度にストレスを与えないよう楽しくダイエットすることが大切となります。

危険なのが、カフェインが脂肪を減らすからと言ってカフェインが合わない方がコーヒーをがぶがぶ飲むとアドレナリン過剰になり、筋肉を減らす事に繋がりますし、交感神経優位になって対人関係も崩れてきますので、カフェインの摂り方には注意が必要となります。

ファスティングはミトコンドリア機能を改善、小胞体ストレスの改善、ホルモン分泌の正常化、自律神経の調整など様々な効果があり、結果として代謝の改善につながり痩せやすい体質に変わります。

但し、栄養の改善は必要となります。

低糖質で栄養に偏ったなかで痩せたとしても、それは一時的なことであり、最終的には食べて、動いて、太らない体作りを目指していくことが大切ではないでしょうか。

その生活のなかで食べ過ぎが続いたらファスティングで一気に落としていけば良いと思います。